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00277

電圧変動率 (変圧器)

電圧変動率εは、全負荷時と無負荷時とにおける、二次端子電圧の変動の大きさを表す。


 変圧器の2次端子に,定格力率において定格電流となるような負荷を接続し,その端子電圧が2次定格電圧2nになるように1次電圧を与え,1次電圧を一定に保ったまま無負荷にしたときの2次電圧を20とすると,電圧変動率εは(1)式で表されます。
〔%〕     (1)
 この定義に基づいて,変圧器の等価回路から電圧変動率を求めます。変圧器の等価回路は一般に第1図に示すL形等価回路で表されます。     

 この等価回路は1次電圧を基準とし,励磁電流によるインピーダンス降下を無視しています。ここに,

                                   aは巻数比,

                                   V1, 2は1次および2次電圧,

                                   I1, 2は1次および2次電流,

                                   Y0は励磁アドミタンス,

                                   r1, 2, 1, 2は1次および2次巻線の抵抗およびリアクタンス,

                                   Z2は負荷のインピーダンス

電圧変動率の計算では,実用的な精度が十分得られることから,さらに簡易的な第2図の等価回路に変換します。

 これは,変圧器の励磁アドミタンスを省略し2次側に換算した等価回路であり,端子abの電圧は1次端子電圧1を2次側に換算したもので(2)式に示す20となります。
            (2)
 ここに,,はそれぞれ2次側に換算した抵抗およびリアクタンスで、
 ,    (3)
となります。また,2nは2次定格電流とします。
 そこで,これらの関係をベクトル図に表すと第3図となります。ここに、θは負荷の力率角です。  

 ベクトル図より、
            (4)
 したがって、

    (5)
 ここで,
 ,      (6)
とおくと,(5)式から、

               (7)
 ここで,(7)式の近似式を得るために(8)式に示す2項定理を利用します。
      (8)
 ここで、
    (9)
とおくと,xは1より小さいので2項定理展開すると,
              (10)
 さらに、p',q' の3乗以上の項を省略すると次の近似式が得られます。

    (11)
 したがって,電圧変動率は(1)式より、
     (12)
 ここで,pqを百分率で表した%抵抗降下,%リアクタンス降下とすると,
 ,     (13)
とおけるので,電圧変動率は次式のようになります。
〔%〕           (14)
 (14)式は電圧変動率が大きな変圧器や正確に電圧変動率を計算する場合に使用されます。
 電圧変動率が数〔%〕程度の小さい変圧器では,(14)式の第3項が第1項,第2項に比べて小さいことから省略され,次のような簡略式が使用されます。
 〔%〕    (15)
 これは第3図のベクトル図において,OA≒OFと近似して次のように計算したものです。
                  (16)
 電圧変動率εは(1)式から、


 〔%〕   (17)
となります。


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